第4回ビジカル交流会【報告】
開催日:2025年9月13日
会 場:タワーラウンジ・カシメ(名古屋TV塔)
「ビジカル」とは、ビジネス×エシカルの造語。環境や社会に優しい事業や活動のPRとマッチングの場づくりとして、「ビジカル交流会」を開催しています。
■ビジカル・メインスピーチ
テーマ:「やさしい日本語ワークショップ」
スピーカー:青海 佳子 氏 記憶工学研究所研究員

出入国在留管理庁(入管庁)の調査によると、令和6年6月末現在、日本に住んでいる外国人の数は358万8,956人となり過去最高を更新しました。少子高齢化で生産人口の減少が続く日本では、外国人就労者の受け入れも増加傾向にあり、多文化共生が大きな社会課題となっています。そのため、外国人とのコミュニケーションのツールとして「やさしい日本語」が注目されています。
日本語は「ハイ・コンクテクスト言語」に分類され、漢字など文字自体が意味を持ち、文脈からも意味を読み解く必要があります。そのうえ敬語との使い分けもあり、外国人にとっては、とても難しく分かりにくい言語です。そのため外国人と話すときは、私たち日本人が、話す日本語を調整して、相手に伝わるように話すことが大切です。 このように、外国人など、日本語が不慣れな人にも伝わりやすいように工夫された、簡単でシンプルな日本語を「やさしい日本語」と呼んでいます。「やさしい日本語」に言い換えるポイントは、「簡単なことばを使う」「短い文で話す」です。
たとえば「朝礼は基本、全員参加だからよろしくね」→「毎日、朝礼があります。○〇さんも来てください」、「危険を感じた場合、上長に報告してください」→「危ないと思ったら仕事をやめてください」など、シンプルで短く言い換えます。「やさしい日本語」の使い手になることで、コミュニケーション不全による外国人就労者の離職の防止や多文化共生社会の実現にもつながると思います。ワークショップは、下記QRを参照してください。

■ビジカルサブスピーチ・懇親会

サブスピーチは、認定NPO LivEQuality HUB(リブクオリティ・ハブ)の森みちかさんに、DVや就業環境の悪化、外国籍などさまざまな理由で「安心して眠ることができる住まい」をもてないシングルマザーに対して、住まいと暮らしのサポートを行なっている、同NPOの取組を紹介していただきました。スピーチの後は、和気あいあいとパーティータイム。参加者が、自身や自社の事業や活動を紹介し合うなど、今回もビジカルで楽しく、有意義な交流会となりました。

記:江口敬一