日本経営士会中部支部

2021-01-12

パソナ(PASONA)の法則

2021/1/12配信


「ビジネス理論かんたん解説 No.18」

今回ご紹介するのは「パソナ(PASONA)の法則」です。


パソナ(PASONA)の法則

◆ パソナ(PASONA)の法則 とは

パソナ(PASONA)の法則は、経営学の本には出てきません。

しかし、マーケティングの世界では有名な理論です。

この理論は、1999年にマーケターの神田昌典氏によって考案されたものです。

商品・サービスを売るためのセールスレターの文章モデルとなっています。

顧客が抱えている問題を明確にし、その問題を追及して解決策を示せば顧客は行動に移す、というのが「パソナの法則」です。


顧客の購買心理に訴えかけて、購入に結び付ける方法ですが、次の5つのプロセスに分けられます。

  • Problem(問題):顧客の問題を明確にする。
  • Agitation(あぶりたて):その問題に共感を持って顧客に接する。
  • Solution(解決策):解決策の提示をする。
  • Narrow down(絞り込み):顧客に緊急性を感じさせる。
  • Action(行動):行動に移すように呼び掛ける。

この5つの頭文字をとって、PASONAというわけです。

この法則はチラシやDMの文面を作るときに有効なので、多くのコピーライターが活用しています。

また、営業マンがセールストークに使えば、売上アップにつながる方法です。

◆ 簡単な具体

簡単な具体例を示せば、次のようになります。

  • P:間違った集客を行っていませんか?
  • A:安易な広告だけでは、集客はできません。
  • So:集客がしやすい広告方法があります。
  • N:そのノウハウを限定5名様に提供します。
  • A:ご注文はこちら(×××)です。

といった感じです。

また、次のような例はどうでしょう。

  • P:売上が下がって困ってはいませんか?
  • A:一人で考えていても良い解決策は生まれません。
  • So:売上を上げるノウハウを蓄積した当社が、「マーケティングを活かして売上を上げる50の方法」を出版しました。
  • N:この本を先着50名の方に特別価格で提供します。
  • A:お申し込みは、こちらのページです。→ (URL)。お急ぎください、

いかがでしょうか。


この話の組み立ては、TVショッピングでよく使われます。

それだけ効果があるということでしょう。

編集後記

もちろん、実際のセールスレターの文章は、実に上手でその気にさせるものです。

また、2016年には「新・PASONAの法則」が発表されています。

若干内容が修正されて、より分かりやすくしたものです。

そして、このPASONAの法則を駆使するコンサルタントも多くいます。

きっと成果につながっていることでしょう。

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