日本経営士会中部支部

2022-03-22

マネジメントシステムが必要

2022/3/22配信


「続・コンサルの現場 No.9」

マネジメントシステムの活用についてです。


マネジメントシステムが必要

◆ マネジメントシステムの負担

ある企業のISO140001担当者から、近々ISOの更新審査があるのですか、その資料作成に大変な時間労力が掛かり、事業に対する費用対効果にも疑問があり、止めたいとのこと。

しかし、取引先との取得条件による取引なので止めることもできないと、困っていると相談がありました。

私はそこで助言しました。

ISO審査のためだけにその資料を作成すると言うことは、御社にとって取引先との契約条件を維持しなければならないことで重要です。

そして、取引先からみればISOを導入していることは、その企業がISOの要求事項に沿って経営をしており、信頼できるものであるとの判断になります。

◆ マネジメントシステムの見直しと再構築

この企業は結局、一般的に言うISOを形骸化してしまっているので、もったいない費用を支払っていることになるのです。

ではどうすれば良いか。

これは、再度ISO14001の要求事項を一から見直し、経営者と相談し経営計画の中に入れ込んでいく必要があります。

経営者の中にはISOの理解が十分出来ていなく、安易に取引先の条件だから仕方がないと判断してしまっていることがあるのです。

ISOは世界的に通用しているマネジメントシステムですから、新たに解説書を理解したり、場合によってはISOのコンサルタントに相談してみる必要があります。

◆ マネジメントシステムは経営の基本

マネジメントシステムは、企業の方向性を明確化できることやそれぞれの役割分担、ガバナンス、教育、パフォーマンス、コミュニュケーション、内部監査トップレビューなど、企業経営全体が網羅でき、経営の基本となる仕組みです。

これを外部の第三者によって認めて(認証)いただければ、取引先からより信頼が得られ、初めての取引先にもお墨付き条件で入りやすくなるのです。

よって、マネジメントシステム導入は、企業経営の基本と捉えていただければ必要なのです。

したがって、マネジメントシステムは、完全に企業経営に沿って運用していかなければ、今回の相談のようにISOが別枠となり負担となってしまいます。

マネジメントシステムを最初から経営者と見直し、構築をしていただくことが先決です。

編集後記

日本経営士会 中部支部では、企業のレベルに合わせた環境マネジメントシステムとして、段階的にステップしていける「エコステージ」を勧めています。

しかも、企業経営を理解し、実践で活躍している「経営士」がエコステージ評価員となり経営課題の解決に当たっているのです。

現在のような、不透明で激動な時代、経営課題の相談にごの「エコステージ」を導入いただければと思います。


(文責:経営士 三品富義)

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