日本経営士会中部支部

2023-02-14

ブログは、コンサルタント選びのバロメーター

2023/2/14配信


「実践経営講座 No.24」

コンサルタントの「書く力」がテーマです。


ブログは、コンサルタント選びのバロメーター

◆ コンサルタント選び最初の一歩

社長がコンサルタントを必要とする時、何を見てどのように選択するのか。

自身で探すにせよ、紹介による場合であれ、最初に見るのはHP。

理念や経歴、専門分野は当然として、重要なポイントはメルマガやブログです。

何故ならそれらが、コンサルタントの器量を量るバロメーターとなるからです。

「聞く」「話す」「書く」は、コンサルタントの基本スキルとされています。

その中で、クライアントがコンサルタントと直接、話して、聞く以前に量れるのは、「書く」スキルだけ。具体的には、コンサルタントのメルマガやブログのチェックです。


チェックポイントは、以下の3点です。

  • 定期的にメルマガの発行やブログの更新が行われているか。
  • コンテンツにコンサルタント独自の視点や知見が含まれているか。
  • 文章の文脈が明確で構文が整っているか。

◆ コンサルタントの器量を読み量る

メルマガやブログを発行、更新するには情報発信の一方で、情報を集める必要があります。発行、更新頻度が高いほど、情報収集力と知見の蓄積が必要です。

定期発行、更新の場合、状況に関わらず期日を厳守するための、工程と自己管理能力が求められます。

クライアントとなる社長は、書かれた内容で、経営に対する価値観がコンサルタントと合致しているか、自分にない思考や知見を持っているのかを判断します。

問題の発見から解決までには、一連のプロセスが明確である必要があります。

「起承転結」の「起」から「結」までが、明確な文脈で繋がっていれば、文章からコンサルタントの問題解決能力の高さを予見できます。

企画書の「空・雨・傘」も同様です。

◆ 「書く力」と「読む力」のマッチング

筆者は、クライアントの経営者として、多くのコンサルタントと関わってきました。

その経験から、成果を上げる経営コンサルタントの共通点は、メルマガやブログを定期的に発行、更新していることでした。

「文は人なり」との言葉があります。

経営コンサルタントの器量も、その文章から量れるのではないでしょうか。

メルマガやブログのコンテンツと文脈、構文の整え方、校正の精度、掲載頻度は、コンサルタント選びの重要な指標です。

コンサルタントの出版本も貴重な選考資料です。但し、多くは編集者の整理、校正を経たもので、生の文章に触れ、器量を量るには、メルマガやブログが適していると思います。

コンサルタントが「書く力」であれば、クライアントの社長には、「読む力」が求められます。

「書く力」と「読む力」のマッチングが、より良きコンサルティングの「話して聞く」「聞いて話す」、前提となるはずです。

編集後記

「読み書き」から「聞き話す」、さらには「見せる」へ。コンサルティングのリテラシーも変遷しているようです。

傾聴とかコーチングとかプレゼンパフォーマンスとか、それらもコンサルタントの必要なスキルです。

その上で、コンサルタントを目指す方には、コンサルティング・レポートが書ける程度の文章力も、身に付けていただきたいものです。


(文責:経営士 江口敬一)

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