日本経営士会中部支部

2025-08-27

7月度中部支部研究会

日時 : 2025年7月19日  会場 : タワーラウンジ・カシメ 

演題 : 私の使命「スタートアップに寄り添って」 

講師 : 丹田 久嗣 氏 合同会社くれぁ・ふぉせったCEO / 経営士

私は現在、「スタートアップ管理部門の伴走パートナー」として、創業初期からIPO直前フェーズにある企業まで、成長を支える実務支援を行っています。単なるアドバイス型ではなく、現場に深く入り込み、実行まで責任を持つ「伴走型支援」が当社のスタイルです。 

その原点は、私自身が経験してきた三度の挫折とリスタートの体験です。

 幼少期から青年期にかけての私は、ごく普通の子どもでした。のんびりとした生活を送っていた中で、社会人1年目に心の不調から、最初の大きな挫折を経験。新卒で入社した会社を辞め、化学系ベンチャー企業に飛び込みました。「分析化学が専門です!」と半ばハッタリで入社し、実力とのギャップに苦しみながらも業務を必死にこなし、 やがて管理職となりましたが、担当していた開発プロジェクトが頓挫し、二度目の挫折を経験。「戦う場所を変えれば再び輝ける」と信じ、再起を図り、その後は開発・マネジメント・新規事業・経営企画などキャリアを積み重ねました。

 その後、繊維強化プラスチックを扱う子会社の経営企画部長や、中国現地法人の総経理として企業運営にも従事。価値観も言葉も通じない環境の中で、現地スタッフや顧客と信頼関係を築く難しさと意義を学びました。 49歳のとき、スタートアップ企業「セブンドリーマーズ」の創業に参画。資金調達総額は100億円超に達し、IPO目前までこぎつけながらも、最後の資金調達に失敗。地獄のような3か月を経て、やむなく倒産を決断。これが私にとって三度目の挫折でした。 

倒産後、多くの仲間の支えと妻の理解により、2020年に「合同会社くれぁ・ふぉせった」を設立。「笑顔を創り出す(crea)」「えくぼ(fossetta)」という社名に、“笑顔あふれる社会を創り出したい”という願いを込めました。 これまでの人生を通じて、「戦う場所を変えれば再び輝ける」「恐れずにチャレンジする」「諦めずにやるからできるようになる」「助けがあってこそ大事をなす」といった信念が、私の中に強く刻まれています。 

現在は、法務・労務・内部統制・資金調達・IPO準備といった管理部門の支援に加え、非常勤取締役や社外CFOとして経営判断のサポートも行っています。創業から4年で累計6.5億円超の資金調達を支援し、オンライン・オフラインでの教育コンテンツも多数展開しています。 

目指しているのは、スタートアップが孤立せず、多様な仲間とつながれる仕組みづくり。先輩経営者や投資家、支援者が交流できるコミュニティの構築や、カフェのような交流空間の創設も構想しています。 

経営士会では、スタートアップ支援の知見を活かし、中堅・大企業を含めた幅広い経営課題にも取り組みたいと考えています。現在進行中の組織改革や地域支部の活性化にも積極的に関わり、価値あるコミュニティづくりに貢献したいと思っています。 私の使命。それは「スタートアップに寄り添うこと」成功も失敗も含めたリアルな実体験をもとに、起業家たちに力を届け、日本経済の未来を支える一助となることを目指しています。

 記: 丹田久嗣

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