時を守り、場を清め、礼を正す
2022/2/8配信
「続・コンサルの現場 No.7」
中小企業の職場再建についてのお話です。
時を守り、場を清め、礼を正す
◆ 教育学者の森信三先生の職場再建の3原則
「時を守り、場を清め、礼を正す」は職場に何か問題が発生している場合この3原則を見直すべきであると唱えたものです。
納期遅れが発生、不具合製品が発生、報連相が少ないなど感じたら、まずこの3原則から見直してみることをするのです。
◆ 「時を守り」とは、何をするにも時間を守ることです。
例えば会議の開始時間に参加者が揃わず遅れたり、説明者の時間が延長してしまうことで、1日の時間スケジュールが狂うのです。
これがたまたまなら仕方がないと思いますが、度々にとなると、ストレスとなり会社に対する信用度が落ちていきます。
更に、この時間を経営者が守らないと、従業員も守らなくなり、納期なども不思議と連鎖して遅れて行くのです。
また、時間より早く会議を始めてもいけないのです。
なぜなら、皆は時間で行動をしており、開始時間に参加した時、既に会議や説明会が始まっていたら気分が悪くなります。
時間を守るということは、企業にとってとっても大切なことなのです。
◆ 「場を清める」とは、常に社内を整備しておくことです。
社内には余分なものが無い、汚れていない、直ぐに何処に何があるか分かる。
昨日入社した新入社員でも何が何処にあるか分かる。
つまり整理・整頓・清掃の3Sを常時しておくのです。
しかも毎日、この3Sを全員で実行いたします。
この3Sを毎日していると習慣化され、従業員が毎日、気分良く仕事ができるのです。
仕事にたいするモチベーションが上がる効果があります。
さらに、毎日3Sを実行していると、設備の異音や異臭、油漏れもすぐ発見できます。
◆ 「礼を正す」は挨拶をすることです。
人と会ったら挨拶をする。
朝は1日の開始ですから一番重要です。
そして、自分から先に挨拶をする。
経営者や管理職は特に先に挨拶をすることが大切です。
そして挨拶を先にされたら、必ず返す挨拶をする。
この挨拶の返しが無く一方的になると、挨拶をしても仕方がないと従業員が思い、
ついには、仕事での話もできなくなり、人間関係にも影響がでてしまうのです。
編集後記
「時を守り、場を清め、礼を正す」ことは当たり前なことなのですが、学校や家庭で徹底教育されていた時代から、現在、それが緩くなり、人として基本的なことが欠けてきていと感じられます。
しかし、逆にこれらができれば良い企業に成って行くかと思います。
(文責:経営士 三品富義)