コンテンツへスキップ ナビゲーションに移動

一般社団法人 日本経営士会 中部支部

  • トップページ
  • 中部支部通信
  • 経営士になりたい方
    • 経営士とは
    • 経営士になると
      • 経営士になるには
    • 入会ご案内
  • 環境経営士とは
  • 講座・セミナー
    • 経営士養成講座
    • 経営士補養成講座
    • 環境経営士養成講座
    • MPP実践講座
    • 経営ゲーム
  • 中部支部活動・案内
    • 支部長あいさつ
    • 研究会
    • エコステージ導入しませんか
    • 研究会・活動スケジュール
    • 中部支部組織図
  • お問い合わせ
    • よくあるご質問
日本経営士会 中部支部通信
  1. HOME
  2. 日本経営士会 中部支部通信
  3. 実践経営講座
  4. 「木が沈んで鉄が浮く」新しい雇用関係
2023年4月18日 / 最終更新日時 : 2023年4月17日 竹内隆二 実践経営講座

「木が沈んで鉄が浮く」新しい雇用関係

2023/4/18配信


「実践経営講座 No.27」

環境が変化する中での雇用関係と人材育成がテーマです。


「木が沈んで鉄が浮く」新しい雇用関係

◆ 受動的雇用関係の限界

「企業は環境適応業」言い尽くされて、今や定説です。

雇用や人材の育成に関しても、企業は環境に適応できていると言えるでしょうか。

企業のライフサイクルが短命化し、企業総数も毎年減少。一括採用、終身雇用の時代は終わった。

今後、企業は生産性と効率性を重視し、過剰人員の削減が一層加速。より小さな組織へと改変が進む。

副業やダブルワークなどで、企業への帰属意識は薄れ、人材の流動化が進む。

評論家の言を待たずとも、現状も今後もこれが企業の置かれた環境です。


長期のデフレで生産性が落込む中、最低賃金の上昇と働き方改革により人件費、福利厚生費が増大し経営を圧迫。

パンデミック前でも、中小企業の7割近くが単年度赤字、連結欠損も含めれば約9割が赤字。法人税を納めていた中小企業は1割程度に過ぎませんでした。

高度成長期から続く一括採用、終身雇用と言った、日本の包摂的で受動的な社会システムでは、環境の変化に適応できないのは明白です。

では、如何に適応すべきなのでしょうか。

◆ 新しい雇用関係のあり方

「省人化と技術革新で、より小さな組織で利益の最大化を目指す」これが、パンデミック後の世界の流れです。

要するに最低限の人員と最新技術で生産性と収益力を高め、企業価値を上げようと言う訳です。そこには、日本的な「雇用と人材育成は企業の使命」との考え方はありません。

現況下では、日本の企業も否応なく、世界の流れに従うことになるでしょう。

会社は社員を守るもの、賃金は自動的に振込まれるもの、スキルは会社に養ってもらうもの、評価は上司や会社がするもの。

と言った今までの受け身、他責の考えでは、企業も社員個人も生存を維持するのは、もはや困難です。


環境の変化に適応するには、雇用する側も、働く側も考え方を転換する必要があります。

  • 会社は、社員にとって最大のクライアントである。
  • 賃金は、成果の対価である。
  • 評価は、会社がするものではなく、社員自ら申告するものである。
  • スキルは、自ら身に付けるものである。

ビジネスの世界では、商品の対価を支払うのは、クライアントである買い手です。

商品の対価は、商品の価値で決まります。

買い手に商品の価値を伝えるのは、売り手。商品が価値に見合うか否かを判断するのは、買い手です。

商品を提供するためのスキルを、買い手に請求する売り手はいません。

雇用関係も本来、ビジネスと同じです。

◆ 真の人材育成とは

成果の対価を支払うのは、成果の買い手である会社。成果を提供するのは、売り手の社員。

その認識に立ってこそ、会社も社員も共に価値を得られるのではないでしょうか。

報酬と雇用条件は、買い手の会社と売り手の社員の成果に対するエンゲージメントで決まる。これが世界のスタンダードです。

とは言え、日本型の雇用制度、雇用形態は簡単には変わらないとの見方もあります。


一方で、電通やタニタの様に社員と一旦、労働契約を解消し、業務委託関係による「社内フリーランス制」を取り入れる企業も現れ始めています。

また、副業を認める企業も年々増加傾向に。

巷でも「これからは個の時代」との言葉をよく耳にします。

これらは、雇用の形態や考え方に変化が生じている兆しです。


ライフサイクルの短命化と省人化が進む中、無責任に企業が社員の雇用を保証すことはできません。

会社と言う組織に属すか否かに関わらず、「一人で拠って立つ人づくり」こそ、企業に課せられた真の人材育成かもしれません。

会社員という職業が、社会に定着して僅か60年余り。

そろそろ、企業も社員も、雇い方、働き方のマインドとカタチを整え直す時機ではないでしょうか。

編集後記

政府は10数年来、社会人基礎力の向上を唱え、最近ではリスキリングを盛んに言い立てています。

日本の生産性低迷の一因を、政府もよく理解してのことでしょう。

今や禁書扱いの「電通鬼十則」ですが、第一則と二則は正鵠を得ています。

「木が沈んで鉄が浮く」、気づいた時には価値観が逆転していて時代遅れに。

今が転換点かもしれません。


(文責:経営士 江口敬一)

 中部支部通信 メルマガ登録はこちらから 
  • Facebook
  • X
  • Hatena
  • Pocket
メルマガ
実践経営講座
儲かる会社になるヒント

前の記事

売上が大事か、利益が大事か
2023年4月11日
続・コンサルの現場

次の記事

人という資源を活かす経営
2023年4月25日

Translation

バックナンバー

次の一手を考える
2023年9月26日
健康経営は社長の行動と言動が肝
2023年9月19日
経営計画が必要な本当の理由
2023年9月12日
マーケティングって何?
2023年9月5日
人に伝える話し方手法
2023年8月29日
適性検査の活用で良き人材を見極める
2023年8月22日
売れないのは誰のせい?
2023年8月15日
交通事故防止から企業課題をみる
2023年8月8日
経営のダイナミズムと負の情動
2023年8月1日
販売計画を達成させる方法
2023年7月25日
  • プライバシーポリシー
  • サイトマップ
  • 特定商取引法に基づく表記

Copyright © 一般社団法人 日本経営士会 中部支部 All Rights Reserved.

Powered by WordPress with Lightning Theme & VK All in One Expansion Unit by Vektor,Inc. technology.

MENU
  • トップページ
  • 中部支部通信
  • 経営士になりたい方
    • 経営士とは
    • 経営士になると
      • 経営士になるには
    • 入会ご案内
  • 環境経営士とは
  • 講座・セミナー
    • 経営士養成講座
    • 経営士補養成講座
    • 環境経営士養成講座
    • MPP実践講座
    • 経営ゲーム
  • 中部支部活動・案内
    • 支部長あいさつ
    • 研究会
    • エコステージ導入しませんか
    • 研究会・活動スケジュール
    • 中部支部組織図
  • お問い合わせ
    • よくあるご質問
PAGE TOP