マーケティングって何?
2023/9/5配信
「儲かる会社になるヒント No.34」
テーマは「マーケティングって何?」です。
マーケティングという言葉は、日本語にすると何と言うのでしょう。
実は、これだという日本語にはなっていません。
そのため、人によってマーケティングの理解が違っています。
それでも、マーケティングを研究することは、経営にとって大切なことです。
マーケティングって何?
◆ マーケティングの定義
マーケティングという言葉を知らない人はいないでしょう。
ところが、「マーケティングって何?」と聞かれると困りますよね。
うまく答えられません。
「マーケティング」というのは、人によって捉え方が違っています。
例えば、あの有名な経済学者のドラッカーはこう言っています。
「マーケティングとは、顧客の創造とその維持である」
また、マーケティングの父とも言われるF・コトラーによれば、
「マーケティングとは、価値を創造し提供し、他の人々と交換することを通じて個人やグループが必要とし欲求するものを獲得する社会的・経済的過程である」
ということになります。
いずれも難しい表現ですね。
このように、マーケティングには複雑で難解な要素が含まれています。
◆ マーケティングの誕生と進展
マーケティングという考えは、20世紀の初頭、アメリカで生まれました。
この頃は、まだ商品を作れば作るほど売れていた時代です。
ところが、メーカーの生産能力はどんどん上っていきます。
やがて、物を作り過ぎてしまう時代がやってきてしまいました。
それが、1950年代のことです。物余りが始まります。
この余った物を売れるようにしようとするのが、マーケティングの始まりです。
「大量」に作った商品を「大量」に市場に流さなくてはなりません。
「マスプロモーション」の方法を使って消費者に物を売りさばきます。
しかし、そんな時代も長くは続きません。だんだんと市場は成熟していきます。
とうとう物が売れなくなってしまいました。
そして、新しい「マーケティング」の方法が登場します。
・パーソナルマーケテイング
・リレーションシップマーケティング
・ダイレクトマーケティング
・ワン・トゥー・ワン・マーケティング
・デジタルマーケティング
まだまだありますが、何をどうしたら良いのか、よく分かりません。
では、あなたの会社でも、このような「マーケティング」が必要なのでしょうか。
実は、必要です。
とはいっても、難しい考え方や理論を必要としているわけではありません。
「マーケティング」はもっと簡単に考えられるからです。
◆ マーケティングの実践法
筆者はマーケティングを次のように考えています。
「マーケティングとは、お客様に商品を喜んで買ってもらい、利益を出すための方法である」
これなら、難しくはありませんね。
なぜなら、これはあなたが毎日行っていることだからです。
例えば、
・お客様をクラス分けして、購入金額が多いお客様に、より大きなサービスをする。
・社員の商品知識を高めて、サービスの向上を図る。
・クレームを吸い上げて、サービスを改善する。
・値引きをしなくても売れる方法を考える。
・ニュースレターやSNSで、お客様との連絡を密にし、信頼を高める。
・仕入先との交流を通じて、有効な商品や情報を仕入れる。
といったことがあげられます。
そして、お分かりのように、これらの内容は、次のように分けられます。
・お客様に関すること
・従業員に関すること
・商品に関すること
・価格に関すること
・販売促進に関すること
・流通に関すること
これが、まさに「マーケティング」のツボです。
思いつきで行うのではなく、それぞれの項目に整理して売れる方法を考え、実践をすることが「マーケティング」だと言えます。
編集後記
マーケティングは、「市場活動」とでも訳されるのでしょうか。
「売れる仕組みを構築すること」と言われることもあります。
その定義はともかく、マーケティングの方法や事例を研究することで、儲かる会社になるヒントを手に出来ることでしょう。
ただし、あまり流行のマーケティング手法を追いかけてはいけません。
(文責:経営士 梅本泰則)