ECO研究会 「戦略的CSRと企業経営」

開催日時:2022年6月5日(日)13:30~15:30

開催場所:ZOOMオンライン 参加者:8名

テーマ:「戦略的CSRと企業経営」

講師:江口敬一

 戦略的にCSRを取り込み、いかに営利につなげるかを主題とした。「eco」は、本来ecologyとeconomy両方の意味を持つが、ecologyへ偏重した定義の定まらない環境経営への危惧も副題とした。「企業として社会的責任にコミットしなければ、事業の継続も人材の獲得もままならない」は、環境活動家の論理であって経営の理論にはならない。社会課題と自社事業を統合し、生産性向上と収益増大の手順を示してこそ、環境経営でありコンサルティングである。「沈黙の春」を起点に、LOHAS、CSV、SDGsをファクトに時代背景、マーケティング1.0から3.0への変遷を事例で振返り、社会軸、事業軸、自社軸からマネタイズする仕組みを論じてみた。CSRブランディングの成功例として「THE BODY SHOP」を、失敗例として普通名詞化した「LOHAS」を商標登録し、反社会的行為との非難を受けた某出版社、某商社の商標権使用料事業を取り上げ、普通名詞+固有名詞の商標登録手法の是非も課題に取り上げた。戦略的にCSRを活用する前提として、企業統治、法令順守等の基本的マネジメントの重要性も強調させていただいた。