日本経営士会中部支部

2022-04-12

会社の風土を良くする手法

2022/4/12配信


「続・コンサルの現場 No.10」

会社の風土を良くするについてです。


会社の風土を良くする手法

◆ 先輩や上席が会話のキャッチボールをする

会社の従業員は、年齢、経歴、育った環境に加え組織としての上下関係があります。

すなわち多様の人々の集団であり、会社の理念や目的をもって利益を挙げ、社会に貢献しているのです。

しかしながらこれが上手くまわらず、四苦八苦している会社があります。

何故こうなるのかと言えば、今迄のピラミッド型の組織により、先輩や上席が部下の意見を聞こうとしない、もしくは、会話のキャッチボールができていないことが原因なのです。

確かに経験の少ない部下と会話をしても、物足らないと思うことがあるかもしれません。

しかしここは先輩などが相手の考え方をじっくり聞く傾聴が必要なのです。

特に最近の若者(特にZ世代・・・2000年前後生まれ)は生まれた時からスマホがあり分からない事は直ぐに調べる習慣がついており、SNSの活用もしています。

自分が表に出ようと思えばTikTokやYouTube活用も直ぐできるのです。

つまり、昔の若者のような軟弱な人が少なくなり、自分の意見や方向性をもってきています。

よってじっくり先輩や上席が会話のキャッチボールをすることが必要なのです。

◆ 若者に責任をもたせる

もう一つ大切なことは、若者にどんなことでも良いから責任をもたせることです。

工場なら整理・整頓や清掃責任者、避難訓練責任者、営業なら車両点検責任者、など、ある程度の知識は習得すればできるものがあります。

この責任を若者がもつということは上下関係に対し、会話が必要であり社内をまとめて行く力量となるのです。

更に、若者は責任をもったという高揚感や存在感が出て必然的に他の仕事に対してもモチベーションがアップしていきます。

特に最近では「SDGs」や「カーボンニュートラル」など話題の高い課題があり、若者に担当させたら張り切ってやってくれた実績も聞きます。

 若者に責任をもたせることが会社の風土を良くしていくことになります。

 会社の風土が良くなれば、社内が活性化し、従業員も働きがいがでてくることになるのです。

◆ 経営者自身が変わる

もっと重要なことは、経営者が会社風土を良くして行こうと、自身が変わることです。

つまり、現在、まだ大半を占める、いわゆるビラミッド組織、言い換えれば経営者のトップダウン方式は、時代に合わなくなっています。

先の見通せない時代、時流にのっていかないと持続継続していけない時代、もう経営者は、トップダウンのみでのサスティナブルは困難なのです。

ボトムアップや若者を活用し、会社がチームワーク一丸となることが求められています。

これを変えるのは、経営者自身が変わろうと決意することなのです。

編集後記

先日、「Z世代とは」TV番組を視聴し、感じたことですが、Z世代は自分の将来を真剣に考えていること、自分の意見や考えをまとめていること、人の話を傾聴することができる方が多いようです。

これは生まれた時からスマホより情報を得ており、スマホのない時代に情報取得に多くの時間が必要であった時代に比べ、世の中の理解度が増していることと言えます。

就職はするが、取り敢えず3年で退職を考えるZ世代。

Z世代を活かすかどうかで会社の持続性が、決まってくるかもしれません。


(文責:経営士 三品富義)

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