日本経営士会中部支部

2022-05-10

会社のブランド力を上げる法

2022/5/10配信


「儲かる会社になるヒント No.11」


テーマは「会社のブランド力を上げる法」。

メーカーにしても小売業にしても、ブランド力があれば市場獲得がしやすいです。

そのためには、ブランド力を高める努力が求められます。

どうしたら、ブランド力を上げることが出来るでしょうか。


会社のブランド力を上げる法

◆ ブランドとは何?

ブランドとはいったい何でしょうか。

ベンツ、ナイキ、アマゾン、ユニクロ、スターバックス。

世間には、ブランドというブランドがあふれています。

そのマークやロゴが頭に浮かんでくれば、もうれっきとした「大」ブランドです。

ご存知のように、ブランドの始まりは牛の「烙印」だと言われています。

他の牧場の牛と区別をするためのものです。


つまり、ブランドの本来は、他の商品や企業を区別するためのものでした。

やがてブランドは、「お客様に選んでもらうための目印」としての役目に変化していきます。

その後さらに、品質の保証、歴史、評判、信用、イメージといったものが含まれるようになってきたのが、現在のブランドです。

つまり、ブランドは会社とお客様を結びつける「絆」と言ってもいいでしょう。

◆ ブランドの役目

会社にとって、ブランドはお客様に対して商品やサービスの価値を約束するシンボルとなります。

また、お客様からすれば、その価値を得られる保証や安心感、期待感をイメージさせるシンボルです。

ですから、お客様はそれぞれのブランドに対してそれぞれのイメージを持っています。

例えば、「このブランドの商品は、あれくらいの品質だ」、

「この会社の社員は、こんな感じだ」「このブランドを選ぶのは、あんな人だ」というように。


そして、お客様はこのような基準でブランドを選んでいるのです。

では、あなたの会社もブランド力を備えることはできるでしょうか。

もちろん出来ます。

ただし、それは大手企業のように、社名がブランドになることは難しいです。

そうなるためには、かなりの広告宣伝が必要になります。

◆ ブランド力を上げる方法

実は、そんなことをしなくても、ブランド力を上げる方法があるのです。

例えば、品質の高い商品を提供するのはその一つかもしれません。

また、有名ブランドを取り扱うこともブランド力をあげることにつながるかもしれません。


しかし、あなたの会社にとって本当に大事なのは、「□□といえば、A社」と言われるようになることです。

例えば「○○製品を買うならA社」とか、「勧めるとすればA社」とか、

「社員の応対が気持ちいいのはA社」とか、お客様がそう言うようになってくれることです。

それが、会社のブランド力だといえます。


要するに、お客様にどんな良いイメージを持ってもらうかということです。

そして、ブランド力がつくと、お客様が不満を持つことは少なくなります。

その会社と取引していることが満足感につながるからです。

さらには、取引をしていることを周りの人に自慢さえするかもしれません。


つまり、どんな姿勢で経営をしているか、どんな「思い」を持っているか、ということがブランド力です。

それがお客様に伝わればブランド力はあがっていきます。

ただし、お客様は敏感です。

少しでも手を抜いたら長年育ててきたブランド力が水の泡となります。

それを肝に銘じてブランド力を高めていきましょう。

編集後記

下請け企業などは、ブランド力に大きな注意を払っていません。

その代わり、大きなブランド力のある企業と取引をすることに関心があります。

しかし、それではいつまでたってもブランド力を手にすることはできません。

自立するためにも、ブランド力は必要なのではないでしょうか。


(文責:経営士 梅本泰則)

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