日本経営士会中部支部

2022-05-31

やる気の素

2022/5/31配信


「儲かる会社になるヒント No.12」

テーマは「やる気の素」

人はパンのみにて生きるにあらず 、とは有名な言葉ですね。

人生は、金銭的に裕福になることだけが目的ではありません。

心が豊かになることで満たされることもあります。

そんな経営ができるといいですね。


やる気の素

◆ やる気を左右する要因

時として、社員に「やる気」が感じられなくて、困ったことはありませんか。

社員の「やる気」がしぼんでしまうと、会社の中は何となく沈んでしまいます。

では、社員に「やる気」を出してもらうには、どうしたらいいのでしょう。


一般的に、働く人の「やる気」を左右する要因には、

(1)報酬(2)仕事の内容(3)職場での人間関係(4)リーダーシップがあります。

「報酬」とは、給与のことばかりではありません。

満足感とか、達成感とか、心に関するものも報酬と考えます。

「仕事の内容」とは、今の仕事が自分にあっているかどうかとか、仕事のレベルが高いか低いかとかで、やる気が違ってくることを指します。

「職場での人間関係」とは、まさに職場の内外で、良いコミュニケーションがとれているかどうか、ということです。

「リーダーシップ」とは、社長、幹部など、上司となる立場の人が、強いリーダーシップを発揮しているかどうかがポイントです。

◆ やる気が必要な理由

実は、これらの内、どんな要因で「やる気」がなくなったのか、よく分かりません。

本人に聞いても、本当のことは教えてはくれないものです。

しかし、一つ言えることがあります。

それは、会社では、皆元気よく活き活きと働いてもらわねばならない、ということです。

そうでないと、お客様が離れていってしまうからです。

そうなれば、業績が落ちます。

ですから、何としても、「やる気」を出してもらわないと困ります。


そのためには、どうしたら良いでしょう。

普段から、社員の人たちのやる気が出る方法を、実行しなければなりません。

つまり、

  1. 報酬をあげて、
  2. 良い仕事をしてもらい、
  3. 人間関係に配慮しながら、
  4. 「リーダーシップ」を発揮する、

ことが大切です。

◆ やる気を出してもらう方法

とはいえ、そんなにうまく行くものではありません。

そこで、ポイントを絞って「やる気」を出す方法を考えてみます。

やる気を出してもらうには、まずは「報酬」をあげるのが一番です。

報酬といっても、給与を上げればいいということではありません。

給与は、貰う側にとっては多ければ多いほど良いです。

しかし、いくら貰っても満足をしないのも、給与です。


では、どんな「報酬」をあげればいいのでしょうか。

それは、社員を「評価」をしてあげることです。

言いかえれば、褒めてあげたり、認めてあげることです。

もちろん、これは口頭で言うだけでも効果はあります。

それよりも、もっといいのは「表彰」をしてあげることです。

それも、「皆の前で」表彰をしてあげます。

例えば、

  • 期間中の売上が一番だった
  • お客様からの礼状を貰った
  • よく頑張って会社の掃除をした

何でもいいです。

皆の前で表彰されるということは、その人にとって、とてつもなく嬉しいことです。


表彰の対象は、ささいなことで構いません。

表彰状が添えられれば、なお良いです。

この方法は、給与を上げるのとは比較にならないほど「やる気」をもたらします。

そうすれば、次の「良い仕事」や「良い人間関係」につながっていくでしょう。

そして、「リーダーシップ」は経営者の仕事です。


一度ためしに「表彰」をしてみてください。

社員のやる気をあげて、さらに「良い会社」になりましょう。

編集後記

社員の「やる気」は、経営者の「やる気」を反映したものです。

報酬をあげること、本人の力が発揮できる仕事をしてもらうこと、

社内の人間関係を良くするための具体的な手を打つこと、

そして、リーダーシップを磨くための努力をすること、

それは、経営者の「やる気」いかんに関わってきます。


(文責:経営士 梅本泰則)

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