日本経営士会中部支部

2024-04-23

会社の成長について

2024/4/23配信


「儲かる会社になるヒント No.45」

テーマは「会社の成長について」です。

儲かる会社成長をしていくことが求められます。

しかし、成長をする必要がないと考える経営者もいるようです。

どうして、成長をする必要がないのでしょうか。


会社の成長について

◆ 家族経営の経営者

ある零細企業の経営者から質問をされました。

「家族経営のままではいけないのでしょうか?」。


この会社は、もう何十年もご家族3人で商売を続けておられます。

それで生計が成り立っていますから、特に問題はありません。

とはいえ、はたして、今後もこのまま進んでいけるのでしょうか。


そこで、この経営者にお尋ねしました。

「この先、もっと商売を拡大する予定はお有りですか?」。

すると、「その予定はありません」と、即答が返ってきました。

「商いを大きくするには、人を雇わなくてはいけないし、さらにお金の苦労をしなければならない」というのが、その理由でした。

そのとき、「家族経営のままではいけないのでしょうか?」と聞かれたのです。


いけないことはありません。

確かに、「家業」を続けて生活ができればそれでいい、という考え方もあります。

そして、この会社は、お客様に必要な商品を提供しています。

地元の商店街の支援だってしています。

お客様にとって、必要な会社であることにはまちがいありません。

◆ 成長したい経営者

それでも思ってしまうのです。

「本当にそれでいいのですか?」

「会社を大きく育てる夢は無いのですか?」

「もっと多くの人に商品を届けたいとは思いませんか?」

「もっと多くのお客様に喜んでいただきたいとは思いませんか?」

商売にしろ事業にしろ、経営者の考え方が会社に表れます。

十年一日、同じ場所、同じ店構え、同じような品ぞろえの会社は、経営者がそれで良いと思っているからです。


一方、会社を大きくしたいと思っている経営者は、会社を広くしたり、支店の数を増やしたりしていきます。

成長することが人生だ、と思っているのかもしれません。

そんな経営者にとっては、会社を成長させることが大事なことです。

「継続させることが経営だ」と言う人もいます。

しかし、これも守っているだけでは、継続はしないのではないでしょうか。

成長してこそ継続が出来る、と思うのです。

◆ 成長が必要なワケ

もちろん、会社を成長させるのは簡単なことではありません。

成長のためには、従業員も増やす必要があります。

従業員を雇うということは、組織を運営することです。

組織運営は、どんなに小さくともそれなりに苦労がついて回ります。

お金のやりくりも大変です。

さらには、経営戦略なども真剣に勉強をしなくてはなりません。


しかし、そのことによって、会社だけでなく経営者として成長することができるのですから、素晴らしいことではないでしょうか。

「企業は経営者の器以上には大きくならない」と、よく聞きます。

家族経営の方が楽かもしれませんが、会社が成長することは楽しいことです。

成長する段階では、多くの問題が起こります。

それを解決して乗り越えていくことは、楽しいことではありませんか。

ぜひ、そんな楽しい機会を積極的につかんで、夢や目標の実現のために、成長を続けていって欲しいと思うのです。

編集後記

会社を大きく成長させるには、それなりの目標設定が必要です。

目標設定をしたことで、ユニクロは2.8兆円企業になりました。

ニトリやダイソーやニデックも同じです。

もちろん、こうした大企業ばかりなく、零細企業だって成長を求めるべきでしょう。

それが経営というものです。


(文責:経営士 梅本泰則)

関連記事