日本経営士会中部支部

2023-12-19

新しいつながり方

2023/12/19配信


「儲かる会社になるヒント No.39」

テーマは「新しいつながり方」です。

世の中は、急激に変化をしています。人とのつながり方もそうです。

メタバースのように、仮想の世界で人とのつながりが拡がっていくこともあります。

しかし、人間にとって、リアルなつながりは大切です。

今回は、つながり方について考えてみました。


新しいつながり方

◆ 心地よい居場所

フェイスブックやインスタグラムが流行っています。ラインも盛んです。

一時ほどではありませんが、ブログもまだまだ元気です。
どうして、こうしたものが流行るのでしょう。

おそらく、皆、他人とのつながりを求めているのでしょう。
それも、簡単にできて、気を遣わなくてもいい新しい形のつながりを求めているような気がします。

そこは居心地がいいからです。人は1人では生きられないように出来ています。
ですから、昔から自分の心地よい居場所を求めてきました。

農村社会でのつながりであったり、向こう三軒両隣というつながりであったり、
会社や学校でのつながりであったり、かつてはこうした社会にいることが心地の良いものでした。

ところが最近は、それらのつながりが逆に居心地の悪いものになってしまっています。
その証拠に、井戸端会議の風景はとんと見られませんし、お隣同士の会話さえも滅多にありません。

会社でも慰安旅行や全体行事をすることは少なくなりました。
小中学生にとっては、学校よりも塾の方が居心地良さそうです。

◆ SNSが流行る理由

その理由はいろいろあるのでしょうが、もう今さら昔のようにはなりません。

そこで、皆、それに代わる居心地の良い場所を探しているのです。
その一つが、インスタグラムやラインなのではないでしょうか。

こうした流れを、あなたの会社もしっかりととらえておくといいです。
つまり、お客様は「居心地の良い場所」に寄ってきます。

ということは、
あなたの会社が、お客様にとって居心地の良い会社になればいいのではないでしょうか。

では、そんな方法はあるのでしょうか。あります。
それは、居心地の良くなる「場所」や「機会」を提供してあげることです。

もちろん、SNSを発信することも、その一つだと言えます。
しかし、それだけでは十分だとは言えません。

インターネットでのやりとりだけでなく、リアルな場所や機会を提供しては、どうでしょう。

◆ リアルなつながり

例えば、お客様同士が交流できる機会を設けます。

「地球の環境について語る会」とか、「私の経営ノウハウ発表会」とか、
「競合先に勝つ方法の検討会」とか、お客様が集まりそうな会合を企画するといいです。

著名な経営者やコンサルタントを招いて、話を聞きながら交流する方法もあるでしょう。

そこでは、普段会ったことのないお客様同士が集まって、いろいろと意見交換をします。
自分達の好きな話で盛り上がりますから、その会はきっと参加者には居心地のいいものになるはずです。

そして、その会がうまく行くようでしたら、定例の会にします。
ただし、会則はありません。入会も退会も自由です。「ゆるやかな」組織にしておくのがコツです。

それらの活動は、あなたの会社のブログで紹介したり、SNSに写真を掲げたりします。
参加者も、自分のブログやフェイスブックに載せることもあるでしょう。

会員同士の連絡は、ラインなどのメーリングリストで行うのもいいですし、
フェイスブックでグループを立ち上げるのもいいです。

こうした形が、現代の新しいつながり方です。村やご近所や学校に代わるものです。
要するに、あなたの会社を基点にして、お客様同士のつながりを持たせ、交流をしてもらうことです。

そうすることで、会社の価値も高まり、売上や顧客が増えることにもつながることでしょう。

こうした試みは、まだそんなに多くの会社がしているわけではありません。
世の中の新しい流れに気がついて、活用した人が勝ちです。

編集後記

経営士会は、定期的に交流会や勉強会を開催しています。

経験豊かな人たちが集まりますから、話が盛り上がって面白いです。

ネットを通じての交流もありますが、やはり、リアルな交流には勝てません。

居心地の良い会ですので、ぜひ皆様もご参加を。


(文責:経営士 梅本泰則)

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