何でも話せたり、提案できたりのチームづくり
2023/4/4配信
「続・コンサルの現場 No.27」
何でも話ができたり、提案できるチームづくりの内容で、WBCジャパンチームからの考察です。
何でも話せたり、提案できたりのチームづくり
◆ WBCのジャパンチームは素晴らしい
まだ余韻の残る先日のWBCのジャパン勝利は、素晴らしいものでした。
あの野球王国アメリカを倒せた訳は、何故だと思いますか。
選手と監督が信頼関係をもち、さらに選手の海外組はおごらず国内組を信頼しつつ国内組は海外組からスキルを学んだりしていました。
それが優勝できるチームの一丸に繋がったのです。
これは、企業はこうあるべきというお手本のような気がするのです。
企業で言えば、社長と従業員間に信頼関係があり、先輩社員は後輩社員を信頼しつ指導し、後輩社員も先輩社員をリスペクトしている関係かと思います。
円陣を組んだ際、ダルビッシュ有、ヌートバー、大谷選手などの海外組のことばは思いやりがあり、さすがでした。
特に大谷選手ならではの決勝戦のことばは、称賛に値するものでした。
「憧れてしまっては超えられない。僕らは超えるために、トップになるために来たので、きょう1日だけは憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう」
◆ 企業のチームづくりは経営者の挨拶から
日本中の企業が今回のWBCのジャパンチームのようになれば、日本中がより明るくなるかと思います。
これには経営者が、従業員を信頼することが肝です。
しかし信頼を得るためには時間がかかるもので、次の三段階を踏みます。
第一段階は、簡単な挨拶からはじめます。
「おはようございます」「こんにちは」「お疲れ様です」
これは経営者から従業員に積極的に挨拶をしていくことが良いです。
従業員は、経営者から直接挨拶されただけで嬉しくなります。
第二段階は、従業員のお名前を呼ぶのです。「○○さんおはようございます」
従業員は、自分の名前を知ってくれていることに、更に嬉しくなります。
第三段階は労いです。「○○さん頑張ってくれていますね」
実は信頼というものは、こんな簡単な言葉をかけることが肝となるのです。
更に経営者が挨拶をするようになると、社内の従業員同志もそれを見習い、挨拶をするようになってきます。
つまり企業の経営者の発言や行動は、常に従業員は視ているのです。
◆ 人の意見をよく聴いてみる
企業に従業員の挨拶ができる風土がありますと、改善案も不思議と出てきます。
つまり何でも言い易い環境ができてくるのです。
しかし、突拍子もない提案もでてくることもあります。
この時、その提案に出来ない理由を並べてはいけないのです。
その提案は、どうしてそのように考え、効率的か、安全面はどうか、採算性はどうかなどにじっくり取り組み、検討することが大切となります。
特に若い人は思ったより知識をもっていたり、充分検討している場合があり、例えその改善案が良くなくても、受け入れようと聴く姿勢が肝心なのです。
ひょっとしてその改善が、企業の業績に大きく貢献するかもしれないと思う傾聴が必要となります。
このような企業が、何でも話せたり、提案できたりするチームになるのでしょう。
編集後記
気のせいか、よく買い物に行くホームセンターの従業員が会計の際、レジの人のみでなく、まわりの従業員も皆、「ありがとうございました」と言ってくるのです。
更に、買い物カートを返却する際も、買い物袋が多くてカート返却に手間どっていると、店員がそれに気付き、フォローしてくれながら「ありがとうございました」と言っていただきました。
ひょっとしてWBCの勝利により、この企業に変革が有ったかと思うほどです。
(文責:経営士 三品富義)