ワン・トゥ・ワン・マーケティング
2020/1/24配信
「ビジネス理論かんたん解説 No.1」
今回ご紹介するのは「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」です。
ワン・トゥ・ワン・マーケティング
◆ ワン・トゥ・ワン・マーケティングとは
「ワン・トゥー・ワンマーケティング」は、1993年に米国の経営コンサルタント、ドン・ペパーズによって提唱されたマーケティング理論です。
マーケティングとは、「どのようにしたら商品がうまく売れるかという仕組み作り」のことだと言っていいでしょう。
そして、ワン・トゥ・ワンとは、文字通り「1対1」のことで、一人一人のお客様に応じた商品やサービスを提供することを意味しています。
つまり、大量販売(マス・マーケティング)の対極にある考え方です。
現代において、企業にはこのワン・トゥ・ワン・マーケティングを理解し実践することが求められています。
◆ ワン・トゥ・ワン・マーケティングのポイント
ポイントは、
- お客様を自社や商品のファンにすること、
- そのお客様に何度も買っていただくこと、
- IT技術を使ってお客様の分析やコンタクトを図ること、
にあります。
◆ ワン・トゥ・ワン・マーケティングの事例
ある小さな町はずれのケーキ屋さんは、エクセルで作った顧客リストを活用しています。
お客様の誕生日の1か月前には、誕生ケーキの案内ハガキが届きます。
手書きの心のこもった文面です。
注文された誕生ケーキは、お客様ごとにデザインが違います。
誕生ケーキを受取に請垂れたときには、ケーキと一緒に撮影。
その写真は購入のお礼ハガキとして送られるのです。
許可をいただいて、SNSにもアップします。
お客様は、そんなサービスでお店のファンになってしまいます。
以来、お客様は毎年誕生ケーキを注文し続けています。
いかがでしょうか。
ワン・トゥ・ワンマーケティングは難しくはありません。
お客様に喜んでいただけるための手間ひまを掛けることがコツです。
そうしてみると、世間にはワン・トゥ・ワン・マーケティングの事例が多く転がっていますね。
実は、この「日本経営士会 中部支部通信」も、そのマーケティングの一つです。
編集後記
「売り手視点」のマーケティング手法は、今の時代にはマッチしません。
「顧客視点」に立ってこそ、お客様に喜んで買っていただけます。
そのために、ワン・トゥ・ワン・マーケティングを実践されてはいかがでしょう。