日本経営士会中部支部

2024-02-20

楽をして儲ける方法は?

2024/2/20配信


「儲かる会社になるヒント No.42」

テーマは「楽をして儲ける方法は?」です。

コンサルタントに、楽をして儲かる方法のアドバイスを求めてくる方がいます。

それを期待して、このメルマガを読まれている方もおられるかもしれません。

コンサルタントは、そのような方法を持ち合わせているでしょうか。


楽をして儲ける方法は?

◆ 楽をしたい

書店のビジネス書コーナーには「会社が儲かる簡単な方法」とか、

「固定客が○倍増える」といったタイトルの本が並んでいます。

「簡単に成果の出る方法」や「手間隙かけずに儲かる方法」を知りたがっている人が多いのでしょうか。


確かに、楽に儲かる方法や簡単に稼げる方法があれば、興味がわくかもしれませんね。

しかし、皆さん、そんなうまい方法があると思っておられるのでしょうか。

いえ、そう思っているからこそ、投資話に騙されたり仮想通貨に群がる人たちがいるのでしょう。


とはいえ、本当に楽をして成功をした人はいるのでしょうか。

あったとしても、ほんの一握りの人ではないでしょうか。

◆ 売れる商品

経営者の中には、これと同じような考え方をする人がいます。

さすがに「楽をして儲けたい」とは言わないでしょうが、それに近い意見です。

例えば、「メーカーが売れる商品を作ってくれない」という声をよく聞きます。

楽に売りたい、ということでしょう。

また、「良い製品を作ったのに、少しも売れない」と嘆く経営者もいます。

どうして売れないのでしょう。


実は、売れる商品を作ることはそれほど難しくはありません。

そのヒントは「顧客の言葉」の中にあるからです。

例えば、何人かのお客様が商品について感想をくれたとします。

「今までの商品に比べて、軽くて使いやすいですね!」

「これで相手と差がつけられる!」

お客様が商品の強みを教えてくれました。

このご意見で、売れる商品の誕生です。


メーカーは、製品の性能やコンセプトばかりを訴えていました。

販売店は、それをお客様に伝えるばかりです。

しかし、お客様が商品に感じる魅力は、別のところにありました。

「軽くて使いやすい!」

「差がつけられます!」

この商品のセールスポイントです。

そして、これこそが、他社との違いを出せることになります。

◆ 他者との違いを出す

他社との違いを打ち出せば、売上や利益につながるでしょう。

それならば、他社との違いを懸命に作り出す必要があります。

何が言いたいかといえば、楽をして儲ける方法などない、ということです。

結局は、一つ一つ手間を掛けて商品を売るしかありません。


例えば、売りたい商品には、こんなコメントをつけてみてはどうでしょう。

「人が勘違いしているのは、重ければ頑丈だと思っていることです」とか、

「使いやすいのは、魔法の部品のおかげ!」とか。

きっと、お客様が商品に興味を示すはずです。


その他にも、違いを出す方法があります。

例えば、自社のことを書いた「○○社新聞」をお客様に配るとか、

商品のことが良く分かる「小冊子」を作るのもいいです。

これも他社との違いが出せます。

そんなことを社員全員で考えて実行すれば、いい結果につながるに違いありません。


手間暇はかかりますが、良い結果が出れば、その分達成感があります。

そして、皆、楽しいはずです。

楽をするのではなく、楽しんで仕事をしましょう。

編集後記

国は、中小企業に数十万円から1億円近い補助金を給付しています。

これは、楽をして儲ける方法です。

補助金の申請手続き業者に、受給額の1割程度を支払えば済みます。

そうして手にした金は、所詮あぶく銭です。

簡単に消えていってしまうことでしょう。

結局、「身につかず」ということになってしまいがちです。


(文責:経営士 梅本泰則)

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