日本経営士会中部支部

2024-05-14

排除したい4つの毒

2024/5/14配信


「儲かる会社になるヒント No.46」

テーマは「会社から排除したい4つの毒」です。

経営も人生も「心」の持ち方で、良くも悪くもなります。

どんな「心」の持ち方をしたらいいでしょう。


排除したい4つの毒

◆ 3つの毒

経営は、ノウハウやテクニックだけではうまくいきません。

「心」の持ち方も大きく影響します。


例えばこんなことを思うことがありませんか?

「あの会社ばかりが売れて、うらやましい」
「わけの分からないクレームを言われて、腹が立つ」
「もう少し社員がしっかりしてくれたらいいのに」。


これは、いわゆる「3つの毒」です。

中山正和氏の著書「洞察力」によれば、仏教では「3つの毒」が説かれているとあります。

その「3つの毒」とは、「ねたむ、怒る、愚痴る」ことです。


この3つは、良い人生を歩めないとか、仕事がうまくいかない、といったことにも結びついていきます。

ですから、幸せになりたいとか、良い会社にしたいと思えば、「ねたまない、怒らない、愚痴らない」ことが必要なのです。

この3つの毒を無くせたら、きっと会社の経営も、もっとうまく行くことでしょう。

◆ 4つ目の毒

そして、この3つの毒に加えて、さらにもう一つの毒があります。

それは、「悪口を言う」ことです。


今まで、こんなことを言ったことはありませんか?

「あの営業マンは、約束を守らない」
「あの会社は、安売りばかりしている」
「あの商品は、品質が悪い」。


思い出してみれば、知らず知らずのうちに、悪口を言っていることでしょう。

この悪口は、プラスのエネルギーを発することはありません。

むしろ、マイナスの効果のほうが高いです。先の、3つの毒も同じことです。

ねたみ、怒り、愚痴は、プラスの効果をもたらしません。


とはいえ、他人よりも優れていたいという欲望があるでしょうし、スゴイと認められたいと思うものです。

さらには、今以上に裕福になりたいと思う人も多いでしょう。

ですから、ねたみ、怒り、愚痴、悪口が現れてくるのです。

ここに、人間の弱さがあります。


では、この毒を排除するにはどうしたらいいでしょう。

一番いいのは、「ねたまない、怒らない、愚痴らない、悪口をいわないと決める」ことです。

しかし、なかなかそうはうまく行きません。

ついつい、ねたみ、怒り、愚痴、悪口が口をついて出てきます。

口に出なくても、頭に浮かんできてしまいます。

◆ 4つの薬

どうしたら良いでしょう。

それは、ねたみ、怒り、愚痴、悪口が頭に浮かんできたら、出来るだけ早く消すことです。

そして、口に出てしまったら、すぐに忘れるように努力します。

それらの思いや言葉を引きずらないことです。

これは、心がけ次第で出来るのではないでしょうか。

そして、もっと良い方法があります。それは、4つの毒ではなく、4つの薬を使うことです。


4つの薬とは「ほめる、感謝する、喜ぶ、認める」です。

例えば

「あの会社の戦略は素晴らしい」
「お客様のご指摘はありがたい」
「元気な社員のおかげだ」
「この商品の機能は最高だ」。


このような言葉を、たくさん発していれば、4つの毒も薄まっていきます。

ついには、なくなってしまうかもしれません。

これなら出来そうです。ぜひ4つの薬で繁盛していきましょう。

編集後記

悪口を言うなというのは、なかなか難しいことです。

妬まないのは、もっとむつかしいことかも。

経営者には、それなりのプライドがありますからね。


(文責:経営士 梅本泰則)

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