日本経営士会中部支部

2021-01-05

売上やお客が増えるイベント

2021/1/5配信


「コンサルの現場 No.18」

小売店がチラシを配ったりDMを送ったりするのは、売上やお客を増やすためです。

コンサルタントは、そのチラシやDM作りを手伝う場合もあります。

今回は、その事例です。


売上やお客が増えるイベント

◆ 小売店のイベント

小売店では、ときどき店頭イベントが行われます。

「新春フェア」とか「創業祭」とか。


コンサル先のお店で、イベントを開催することになりました。

コンサルタント氏に、どんなイベントにしようかという相談です。

イベントに合わせてチラシやDMも配ることにしました。


いつもは、店長一人でイベントの内容考えています。

ところが、今回はスタッフ全員で考えることにしたのです。

すると、最初の内は、大型店が行っているように商品の価格を割引するアイデアばかりが出てきます。

これでは、せっかくのイベントが「安売り大会」になってしまいます。

◆ お客様参加型イベント

そこで、コンサルタント氏は「商品のことを忘れて、お客様が楽しめるイベントを考えましょう」と提案しました。

皆で話し合いを続けると、少しずつアイデアが出始めます。

「商品つかみ取り大会」とか「じゃんけんぽん大会」とか「クイズ大会」とか「店内宝さがし大会」とか、お客様参加型イベントのアイデアです。

スタッフの皆さんが、徐々に楽しんでイベント内容を考えるようになっていきました。

その中から、これはというイベントがいくつか決定されます。


イベント内容が決まれば、いよいよチラシの作成です。

皆さんで考えたお客様参加型イベントを前面にアピールします。

チラシに載せる商品も、そのウンチクを書くだけで、価格は定価です。

こんなチラシで本当にお客様が来るのでしょうか?

皆さん心配でなりません。

◆ 心配ご無用

いよいよイベントが始まりました。

なんと、初日から大勢のお客様が押し寄せてくるではありませんか。

駐車場はいっぱいです。

スタッフの皆さんは、これで自信がついたようです。


バーゲン商品だけのチラシは集客効果はありますが、けっしてお店のファンをつかむことはできません。

価格の安さだけで買うお客様は、価格で離れていくからです。


一方、お客様参加型イベントは、お店とお客様の関係づくりができます。

この関係を強くすることができれば、お店のファンになってくれるのです。

そのことが分かったお店は、その後も楽しいイベント作りに励んでいます。

編集後記

イベントの内容は、一人で考えていてもなかなか良いアイデアは出てきません。

スタッフ全員で考えることです。

そのことで、全体の参加意識も高まっていきます。

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