支部研究会「決算書を作成する3つの目的」
◆支部研究会
テ ー マ:「決算書を作成する3つの目的」
講 師:服部 正雄 経営士
開 催 日:2024年10月12日
開催場所:タワーラウンジ・カシメ名古屋TV塔
講師の服部正雄氏は、長年の実務経験を基に2007年に「アイユート」を創業。中小建設業専門の利益改善コンサルタントとして、臨時経理部長の立ち位置で顧客先にて机を並べ、「脱どんぶり勘定」をコンセプトに実務をアドバイスしています。著作に『小さな建設業の脱!どんぶり勘定: 事例でわかる「儲かる経営の仕組み」』(出版:合同フォレスト)があります。
決算書を単に税務計算の目的だけではなく、業務改善や収益力向上に役立てるためのノウハウについて、中小建設会社の事例などを交えお話いただきました。
建設業者は、毎年決算確定後に県庁等へ提出する決算変更届(決算届)に、決算書を添付する義務があり、信用情報機関も含め閲覧が可能です。そのため決算書の見映えは外部関係者からの経営成績評価にも影響をあたえます。
今回は、決算事例を基に取引先や金融機関からの評価と信用が上がる決算処理のポイントを貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書ごとに、具体的に解説いただきました。
建設会社の利益は現場からしか生まれず、その利益改善は、工事現場ごとの「限界利益>固定費」の正確な把握と適切な月次決算の実施により、決算予測を3カ月前に見通すことができ、決算対策も含め健全な経営に繋がるとのことでした。
受講者からは「改めて月次決算の重要性を感じた」「建設業の業態、収益構造の勉強になった」との声が聞かれ、知識と知見を高める講義となりました。
記:江口敬一