経営計画は見直さなければ意味がない
2022/1/4配信
「儲かる会社になるヒント No.4」
テーマは「経営計画は見直さなければ意味がない」。
新年にあたって、経営計画書の話をします。
◆ 計画の見直し
経営とは、時の流れに上手く対応することだ、と言われます。
そうであれば、時の流れを見る目が必要になってきますが、それをどのように活かすか、ということも大切です。
経営計画書は、そのためのツールでもあります。
あなたの会社にも経営計画書があるでしょう。
では、その計画書を見直すということはしているでしょうか。
ときどき、計画書を作ったままにしておく方がいます。
それでは計画を立てた意味がありません。
計画書はその途中で見直してこそ役に立つものです。
それも、何度も見直す必要があります。
計画は計画通りに進むとは限らないからです。
世の中の流れは常に変化しています。
計画を立てたときに考えていた周りの状況とは、違ってしまっていることもあるでしょう。
また、何かの思いがけない障害が生じてしまうこともあります。
そうした外の要因だけではなく、そもそも計画自体の見通しが甘かったということだってあり得るでしょう。
いろいろなことが原因で、計画通りに進まないことがあるのです。
ですから、自分が立てた計画がその通りに進んでいるかどうか、見直してみる必要があります。
◆ 計画見直しのポイント
では、そのときどんな点に気をつけて見直したらいいでしょうか。
それは、計画が思い通りに進んでいないとしたら、その原因を探ることです。
あなたの計画が達成できないのは何故でしょうか。
例えば、
- 計画実行の時期が早すぎた。
- 思い通りに顧客の獲得が出来なかった。
- 目標設定に無理があった。
- 自分の努力不足であった。
ということが原因だととらえられたとします。
ところが、これではまだ原因としては不十分です。
もう少し突っ込んで探ってみる必要があります。
- なぜ計画実行の時期が早かったのか。
- 時期をずらせば達成できるのか。
- なぜ顧客獲得が不足したのか。
- 顧客獲得方法の内、何が効果的で何が効果的でなかったか。
- なぜ、目標設定が高いと言えるのか。
- 目標をどこに設定すれば達成ができるのか。
- どんな努力が必要なのか。
ということを考え、具体的な答えを出していかなくてはなりません。
◆ 計画を達成するには
そして、これらの答えに対して、もう一回「なぜ?」と聞くと、もっと深い原因が分かるはずです。
原因が分かれば、次は何をすればいいか、ということが見えてきます。
それをもとに、経営計画を作り直すわけです。
ただし、計画は見直すだけでは達成しません。
その達成には手順があります。
計画の見直し達成サイクルです。
計画を修正する
↓
修正計画を実行する
↓
実行した結果と計画との違いを見る
↓
その違いを修正した計画を立てる
という一連の流れにそって実行し続ければ、計画の達成がしやすくなります。
この経営計画見直し作業は、3~4ヶ月に1回くらいで行うのが良いです。
コロナ禍で計画が狂ってしまった会社も多いことでしょう。
世の中の動きに目をやり、この新年に経営計画を見直してはいかがですか。
そして、定期的な見直しで、業績の向上につなげていってください。
編集後記
国や自治体の補助金を貰うためだけに経営計画書を作る会社もあります。
多くの場合、その計画書はほこりがかぶったままです。
計画書を作る意味をはき違えてはいけません。
計画書は、社員全員で同じ方向をめざし、目標を達成させるためのものです。
(文責:経営士 梅本泰則)