健康経営は働きやすい職場づくり
2022/11/8配信
「続・コンサルの現場 No.20」
先回に続き、健康経営や働きやすい職場についてのお話です。
健康経営は働きやすい職場づくり
◆ 働きやすい職場
最近、働きやすい職場を目指している会社が徐々に増えつつあると思います。
そして働く人も我慢しながら仕事をするのでなく、心から働きやすい職場を求めてきているのです。
昭和から平成までのように上席から一方的な仕事指示では、もう社員が付いてこなくなってしまっています。
では、働きやすい職場とはどんなところでしょうか。
働く場所が明るく、整理、整頓され、ごみ一つ落ちていない綺麗で雑音の少ない職場、もその一つとなります。
しかし、この働く場所の環境はとても大切ですが、更に働きやすい職場とは、
① 従業員が自分の意見を会社に受け入れてもらい、それを組込んでいただける職場。
② 上下関係に信頼があり、何でも会話ができる職場。
③ 従業員が会社から褒められ、認められていると感じる職場。
このように働く人が、メンタルな要素を満足する職場が、働きやすさに求められているのです。
いわゆる、従業員に働くストレスが少なく、仕事が楽しいと思う職場となります。
◆ 健康経営のストレスチェックとは
最近盛んに言われている健康経営ですが、従業員50人以上の会社には、「労働安全衛生法」により「ストレスチェック」を毎年1回実施することが義務付けられています。
本来はこのストレスチェックは、従業員が就業に際し、精神ストレスが出ないように配慮した職場作りをしていることが前提なのです。
ただストレスチェックを定期的に実施しているのみで、事前対策は何もしていないのであれば大きな間違いとなります。
従業員の定着が悪ければ、働きやすい職場では無いとの認識をもっていただき、働きやすい職場づくりにするにはどうすれば良いか、検討してみる必要があるのです。
◆ 働きやすい職場づくりの方法
そうは言っても働きやすい職場づくりは、そう簡単なことではないのが現実です。
では、どんなことをしたらよいでしょう。
たとえばA社(従業員50人)では働きやすい職場づくりのために2つのことを行い効果がでました。その事例を紹介いたします。
① 月に1回、社長も含め全社員で同じ場所を1時間、一斉に掃除をする。
効果:
上下関係なく、同じ目的でワイワイガヤガヤとコミュニュケーションがとれてます。
社長や上司も同じ作業をするので、互いに親近感が出来てきているのです。
これにより自然に仕事の会話に繋がってきています。
② 社長が毎日1回は、仕事現場に行き、数人の従業員に1対1で順次、雑談的な会話をする。
効果:
社長が従業員の考えを知ることが出来、従業員の名前と顔が一致するようになりました。
従業員は社長の考えを直接聞くことが出来、モチベーションアップに繋がっています。
このA社より他の方法もあるかと思いますが、経営者は、働きやすい職場づくりを意識し、小さなことからでも始め、業績向上に向かっていただきたく思うところです。
編集後記
最近の若い方は、自分のしっかりした意見をもっている方が多くいると感じます。
上席になる方は、若い方の意見や考えをじっくり聞き、その内容を先ず受け入れてみることが必要かと思うのです。
そこで、良いアイディアが出れば仕事が前向きとなります。
(文責:経営士 三品富義)