3C分析
2020/5/5配信
「ビジネス理論かんたん解説 No.6」
今回ご紹介するのは「3C分析」です。
3C分析
◆ 3C分析とは
3C分析は経営戦略を考えるための一つの方法です。
特に、自社にとっての環境を分析する手法として使われています。
3Cとは、Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の頭文字をとったものです。
これらの3つを分析することで、マーケティング環境を抜け漏れなく把握して成功要因を見つけ出して行きます。
このフレームワークは、経営コンサルタントの大前研一氏によって発案されました。
日本生まれのビジネス理論です。
◆ 3C分析の方法
3C分析の方法を簡単に説明しますと、
- 市場や顧客のニーズの変化を分析し
- 競合先が市場の変化にどのように対応しているかを明らかにし、
- それをふまえて自社が成功できる要因を見つけていく
ということになります。
つまり、最初に見るべきことは、顧客のニーズの変化です。
例えば、スマホの登場によって、デジカメ、腕時計、ICレコーダー、歩数計、電子手帳などの市場が縮小しました。
顧客のニーズが変化したからです。
このような自社のビジネスに影響を与える顧客ニーズの動きはないか、検証します。
この変化は、自社の市場だけを見ていても気が付かないことも多いです。
また、固定観念にとらわれていても、市場や顧客の変化に気づきません。
ここは3C分析のキモとなります。
次に分析するのが競合です。
競合は、現在の同業者だけを見ていてはいけません。
誰が競合となるかを定義するところから競合分析は始まります。
そして、その競合先が市場や顧客ニーズの変化にどのように対応しているかを分析します。
そのうえで、最後に自社の資源を分析し、成功要因は何かを特定しつつ、顧客のニーズに合った戦略と競合に勝てる戦略を組み立てるのです。
シンプルな分析方法ですが、効果的に使うためにはそれなりの訓練が必要となります。
3C分析を真剣に研究すると、かなり複雑です。
それだけに、3C分析を武器にするコンサルタントも多くいます。
編集後記
市場の機会と脅威を分析し、競合先と自社の強み弱みをとらえて正しい戦略を考えていくのがSWOT分析です。
3C分析に似ています。
ですから、SWOT分析と組み合わせて使うコンサルタントもいるようです。
いずれにしても、市場や顧客ニーズの変化や競合先の動きを知るには、かなりの情報力が求められますね。