会議や打ち合わせの有効活用で、目標達成をする方法
2024/1/2配信
「続・コンサルの現場 No.40」
企業や組織において、どうすれば計画倒れにならず目標達成できるのか?
その会議や打ち合わせの有効活用を考えます。
会議や打ち合わせの有効活用で、目標達成をする方法
◆ 絵に描いた餅の計画にならないために
企業や団体の組織は、理念を基に目標をつくり、中期3カ年計画を作成します。
しかし、その計画は達成しているのでしょうか。
よく、目標達成ができなかったことに、さまざまな事情を述べる方がおられます。
いわゆる計画倒れ、計画未達成です。
計画時点で目標を出したものの、それを達成するための具体的な方法が決められていないと未達成になってしまいます。
たとえば、3年後に売上を1億円アップする計画であれば、具体的に誰がいつまでに、どこにどのように売り込んでいくのか、そのスケジュールを立てなければなりません。
そして、3か月毎や半年毎にその進捗状況を誰が把握するのか、その※PDCAサイクルをどのように進捗させるか、計画時に決めておく必要があるのです。
※PDCAサイクルとは(Plan:計画、Do:実行、Check:評価、Act:改善)を回すこと。
更に、その計画は、外部や内部の環境変化にも対応する方法を考えておかねばなりません。
コロナの影響で市場に売り込みができなかったとか、従業員が退職してしまったから未達成になったと言い訳を発するのでなく、その時々に達成させるための方策が必要なのです。
たとえば、ブレインストーミング(集団で自由な発想にてアイディアを出し合う)の実施や業務分析などを追加し、具体的アクションをその時にいたします。
計画の時点で「絵に描いた餅」にならないよう、会議や打合せにて事前に十分検討することが重要なのです。
更には、その会議や打合せに際しては、次の2点が重要なポイントとなります。
◆ スタッフの事前準備
1点目の重要ポイントは、スタッフの事前準備が必要なことです。
会議や打ち合せをする際、「小田原評定」(いつまでもまとまらない話し合い)になり、時間のムダを発生させてしまうことがあります。
これは開催する側のスタッフの準備不足です。
会議内容を案内する際、議題のみで案内してはいけません。
議題のみの項目だけでは、参加者が十分な情報をもって議論や意見交換を行うことができません。
そこに専門用語が記載されていますと、更に理解できなくなります。
つまり、議題を記載するのみとせず、会議の内容や検討事項の解説を付け、会議の進行方法も記載しておく書類である「アジェンダ」を事前に配布しておくのです。
そうすれば、参加者に会議の内容が事前に掌握でき会議の進行がスムーズになります。
そのアジェンダが無い議題のみですと、会議進行がギクシャクしたり、会議参加者からの意見が全く出てこない会議となってしまうことがあるのです。
◆ たたき台を作成
会議や打合せで2点目に重要なポイントは、議題に対するたたき台(仮につくる案)を作成することです。
しかもこのたたき台は、事前に十分に検討しておく必要があります。
そのたたき台は、更に、二段階で作成するとよいです。
まず、第一段階として、その会議テーマの詳しい方の1人でたたき台を作成してもらいます。
次に、第二段階でそのさらに関係する人を2人加え、3人でブラッシュアップするのです。
そしてそれを正式たたき台として本会議にかけます。
いきなり第一段階のたたき台を本会議にかけますと、予想も付かない発言が発生し、まとまらなくなってしまうことがあります。
この3人による第二段階のたたき台をブラッシュアップしてあればよほどのことでない限り間違った方向へはいきません。
このことから一つの会議をするにしても、事前準備が非常に重要なのです。
この準備にはスタッフに負担がかかり大変なのですが、参加する本会議での多数人のムダな時間とならないためにも、有効的に行うことが求められます。
編集後記
会議に参加してもまとまらなかったり、脱線したり、延長したりすることを時々経験します。
これらは、会議や打ち合わせを主催するスタッフ側の事前準備を怠った結果です。
つまり会議のアジェンダの作成や3人によるたたき台を事前に用意しておくことが会議開催に必須事項であり、それが目標達成に結び付くのです。
「3人よれば文殊の知恵」を活用しましょう。
(文責:経営士 三品富義)