営業マンへのコンサルティング
2021/4/20配信
「コンサルの現場 No.23」
コンサルティングがうまくいくかどうかは、相手の姿勢次第です。
アドバイスを素直に聞き入れることが出来る人ならば、うまくいきます。
今回のコンサルティングは、どんな人が相手でしょうか。
営業マンへのコンサルティング
◆ 営業マンからの依頼
企業や団体からではなく、個人からコンサルティングの依頼が来ることがあります。
あるメーカーの営業マンのコンサルティングをしたのも、その一つです。
小売店にどうやったらうまく販売できるか、アドバイスを欲しいという依頼がありました。
この方は、思うように営業成績が上がっていないのかもしれません。
とはいえ、コンサルティングの代金は個人で支払うには高額です。
それでも構わないということですので、お受けすることにしました。
もちろん、しっかりと守秘義務を明記した契約書を取り交わします。
話を進めていくと、どうやら会社に企画をプレゼンし、通したいということでした。
近々、社内での営業プランプレゼンコンペがあるので、彼はそこで勝ちたいと思っています。
そのプレゼン資料を作るのを手伝って欲しいというのが、今回の依頼内容です。
◆ 3ヶ月間でのアドバイス
おそらく、彼は社内で良い評価を得たいのでしょう。
そのプレゼンを、一つの昇進の機会ともとらえていたようです。
プレゼンの期日までの3ヶ月間、みっちりとお手伝いをしました。
その間のアドバイスは多岐にわたります。
- 営業のあり方
- 商品戦略の立て方
- 販売戦略のアイデア
- 効果的なプロモーションの方法
- 上司へのアプローチの仕方
と、いろいろでした。
分かりやすいプレゼン資料となるようにお手伝いをしたのは、言うまでもありません。
この営業マンの目的とするコンサルは十分に出来たはずです。
◆ コンサルの成果
ところが、その後せっかく作ったプレゼン資料が役に立たなくなったという連絡がありました。
直前にプレゼンテーマが変わってしまったそうです。
残念でした。
コンサル料が無駄になってしまったかもしれません。
それにしても、直前にプレゼンテーマが変わるというのも変です。
何か別の事情があったのでしょう。
それでも、営業マンの彼には、プレゼン資料の作り方だけでなく、各種の営業ノウハウをお伝えしました。
きっと、それは今後の役に立つに違いありません。
そして、一年後、彼が尋ねてきました。
名刺を見ると、何と管理職に昇格しています。
やりましたね。
コンサルティングの成果はともかく、彼の努力が認められたのでしょう。
私としてもアドバイスをした甲斐がありました。
すると、今度は新しい相談を持ちかけられます。
優れた管理職になる方法を教えてほしいというのです。
どこまでも積極的な人ですね。
その後の話は、いずれまた。
編集後記
最初の面談で、その方のおおよその人柄は分かります。
人の悪口を言う人や、こちらの意見に反対ばかりをする人には、コンサルをしてもうまくいきません。
もちろん、そうしたタイプの人は、コンサルタントにも向きません。
まれにそうしたコンサルタントにも出会いますが・・・