SMART(スマート)の法則
2020/3/3配信
「ビジネス理論かんたん解説 No.3」
今回ご紹介するのは「SMART(スマート)の法則」です。
SMART(スマート)の法則
◆ SMART(スマート)の法則とは
経営は、「目標」を持つことが必要です。
SMARTの法則は、その「目標の立て方」の一つです。
この法則は、米国コンサルタント、ブライアン・トレーシーによって提唱されました。
- Specific(具体的である)
- Measurable(測定可能である)
- Achievable(達成可能である)
- Realistic (現実的である)
- Time-bound (期限が設定されている)
という、5つの要素の頭文字をとったものです。
つまり、「目標」が備えなければならない要素を示しています。
目標が具体的であるということは、その達成手段が明確に分かりすぐに行動に移すことができるということです。
測定可能であるということは、目標を具体的な数値で表すことです。
また、達成不可能なものは目標にはなりえません。
現実的というのは、手が届くか届かないレベルのことです。
もちろん、達成期限が設定されることで、行動に移せます。
なかなか分かりやすい「目標の立て方」ですね。
多くの組織が使っているのが理解できます。
◆ SMARTの法則の活用
例えば、来期の売上目標を考えてみましょう。
この法則にしたがえば、
- A製品40%、B製品40%、C製品20%の売上構成とする
- 全体売上目標を20億円とする
- 各部門、前年比105%~110%を基本ラインとする
- 市場の成長率は105%なので、可能な数値である
- 来期スタートの1か月前までに月別目標を決める
といったことが「目標」になります。
5つの要素を考えれば、目標達成のための「モレやダブり」がなくなります。
目標を立てる際には、SMARTを意識しましょう。
編集後記
この法則は、どちらかというと安定的な企業や大企業が活用しやすいのではないでしょうか。
新興企業やベンチャー企業のようなチャレンジングな企業の目標は、外から見れば「現実的」でも「達成可能」ではないように感じます。
それでも、達成し続けている新興企業があるのは、経営者にとってSMARTでしかないからでしょう。