売上が大事か、利益が大事か
2023/4/11配信
「儲かる会社になるヒント No.27」
テーマは「売上が大事か、利益が大事か」です。
決算が終わって、新年度が始まった会社も多いことでしょう。
結果はどうでしたか?
十分な利益を得られたでしょうか。
増収にはなったけれど、減益だったという会社もあるはずです。
売上が大事か、利益が大事か
◆ 利益を上げる方法
あなたは、売上が大切だと思っていますか。それとも、利益が大切だと思っていますか。
実は、どちらも大切です。
では、売上と利益とでは、どちらの方がより大切だと思っていますか。
きっと、利益を上げることの方が大切だと考えておられるでしょう。
そのお考えには、何も問題ありません。必要な利益がなければ経営が成り立たないからです。
では、その利益、どうやって上げることが出来るでしょう。
これには大きく3つの方法があります。
それは、
・仕入れ価格を下げる
・経費を削る
・売上を上げる
です。
◆ 仕入れ価格と経費
順番に行きましょう。まず、「仕入れ価格を下げる」からです。
仕入れ価格が下がれば、粗利益が増えます。
仕入れ価格を下げる一つの方法は、仕入先に価格交渉をすることですね。
一方、価格交渉をしないで仕入価格を下げる方法もあります。
それは、仕入掛率の低い商品の販売を増やすことです。
同じような商品であれば、利益率の高い商品を仕入れます。
また、仕入先の処分品を安く買って、出来るだけ高く売るのも方法です。
そして、利益を上げる2つ目の方法は、「経費を削る」ことです。
とはいえ、多くの中小企業では、経費や人員は今でもカツカツの状態でやっています。
削減をするのは、難しいのではないでしょうか。
経費を削って利益を上げるのは、ハードルの高い方法です。
◆ 売上を上げる
それでは、利益を上げる3つ目の方法、「売上を上げる」はどうでしょう。
実は、このことこそが、利益を上げる最良の方法なのです。
もちろん、仕入れ価格を下げる努力も必要でしょう。
可能ならば経費を減らして利益を上げることも出来ます。
しかし、それよりも何よりも、利益にとって必要なのは、売上を増やすことです。
売上が上がれば、経費を削る必要はありません。人を削る必要もありません。
もっとも、売上を上げるとは言っても、前年対比3%とか5%とかの増え方では、利益に大した影響はないでしょう。
せめて10%以上伸びなければ、必要な利益が得られません。
もっと言うならば、昨対20%、30%アップの数字を目指してこそ、十分な利益が出ます。
しかし、20%、30%ともなると、簡単な努力では出来ません。
そのための方法を、必死で考える必要があります。だからこそ、効果が上がるのです。
◆ 売上を増やして利益を出す方法
その方法はいろいろあります。
より高額な商品を売るようにして売上を上げるのも一つの方法です。
もっと良い方法があります。それは、お客様の数を増やすこと法です。
例えば、顧客リストの中から、眠っているお客様にアプローチをしてはどうでしょう。
SNSの力を利用して、新しいお客様を獲得する手もあります。
つまり、今よりお客様を20%、30%増やす方法を考えるのです。
そして、既存のお客様には、さらにもう一度買っていただく方法を考えます。
そうしたことを実行すれば、社員の皆さんに活気が出ますし、会社も今よりもっと元気になるでしょう。
これが売上を増やして利益を上げる方法です。
仕入れ価格や経費による方法が後ろ向きだとすれば、売上での方法は前向きです。
はたしてどちらが効果的だと思われますか。
編集後記
近ごろは、利益を重視する経営者やコンサルタントが多くなっています。
大変良いことです。
ただし、利益を上げ続けるには、有効な販売戦略も求められます。
また、利益を求めるあまり、社内が窮屈になったり、仕入先にしわ寄せが行くことになってはいけません。
つくづく、経営とは難しいものです。
(文責:経営士 梅本泰則)