人に伝える話し方手法
2023/8/29配信
「続・コンサルの現場 No.34」
人に話を伝えることが難しいと言われることがあります。
伝わりやすい話し方手法についてです。
人に伝える話し方手法
◆ 人に話を伝えるSDS法を活用しましょう
人から話を聞いていて、「だらだらと何が言いたいのかわからない」「結論は何」と思うことありませんか。
また、自分の発した内容がなかなか理解されないことがありませんか。
このようなことは、日常会話でも頻繁におきています。
たとえば、ある人からこのような話を聴きました。
「私たちの中には情報が氾濫しており、その多くの情報は、とっつきにくいものも多くあり大変です。何とかそれを取り込んでいけたらと思うこの頃です。」
この人は一体、氾濫情報をどう対処していくのか伝わってきません。
人に話をする際、話し手は、話す内容のポイントを整理してから話さなければ聞き手には伝わらず一般的な話で終わってしまうのです。
人に話をする際は、自分の想いを組込み、整理しながら話をすると人に伝わります。
そこで、人に話を伝える手法として、SDS法を活用するのがよいです。
このSDS法(Summary・Details・Summary)とは、
結論 → 詳細 → 結論
の順に話をする方法となります。
まず、結論を話すことにより、聞き手は何の話か明確に捉えられるのです。
次にその結論に対し、背景とか理由など、詳細が伝わってきます。
そして、最後に再度、最初に述べた結論を話しますから、より聞き手に印象が残りその内容が伝わることになるのです。
◆ SDS法の例
ここでそのSDS法の2例を見てみましょう。
・例1
結論:人生において新しいトレンド情報は、自分を磨くチャンスと捉えています。
詳細:世の中、新しいトレンド情報がどんどん入ってきますが、それを無視すれば、いずれ取り残され、気づいた時は追いつけなくなる可能性があります。
結論:よって、トレンド情報は素直に採り入れ、自分を磨くチャンスと捉えることにしています。
・例2
結論:社内の整備を進めていくには、まず不要なものを捨てることです。
詳細:つまり、社内整備とは社内を整理することであり、不要な備品・道具・設備を捨てることから始め、社内を余分なモノがないスッキリ状態にすることです。
結論:よって、社内の整備は、まず、不要なものを捨てることです。
このようにSDS法で話をすると、結論が先にわかるため、その後の詳細についても集中して聴くことができ、最後に更に結論があり、話の理解がしやすくなるのです。
◆ 日頃からSDS法を意識しながら話をする
先ず、話す前に、頭の中でSDS法の順番を組み立ててから話をします。
そのためには、話す内容を組み立てる意識を常に習慣化することが大切です。
できれば、話す前に紙面に文章で書いてみると、より効果的かと思います。
実は、ニュースのアナウンスでもこのSDS法が活用され、伝わる効果を出しているのです。
おおむね結論から入り、その詳細を伝え、最後に「○○をお伝えしました」と伝えています。
また、自己紹介でもこのSDS法を使うと相手に伝わりやすくなります。
このようにSDS法による話し方は、相手に伝わる手法なのです。
これを更に企業内での従業員同士の会話につなげれば、より自分や相手の思いも伝わりやすくなり、社内コミュニケーションが良くなるかと思います。
編集後記
人の話は最後まで聞かないとわからない状態では、聴く集中力が必要となります。
このSDS法であれば、先に何が言いたいのかが判明し、その後が聴きやすくなるのです。
これは、相手に伝えようと思う意識が必要となります。
(文責:経営士 三品富義)